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延政門院、いときなくおはしましける時、院へ参る人に、御言つてとて申させ給ひける御歌、

ふたつ文字、牛の角文字、直ぐな文字、歪み文字とぞ君は覚ゆる

恋しく思ひ参らせ給ふとなり。

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 悦子内親王(※注1)が、まだお茶目なお嬢さんだったころ、後嵯峨法皇の仙洞御所へ行く人に「ことづて」と言って、詠んだうた。

 「こ」は二本「ひ」は牛の角「し」を曲げて「く」にして繋ぐ 君のことです

 この歌は、恋しく思う歌なのだよ。

■注

(※注1 「延政門院」はは後嵯峨天皇の皇女。この歌は父親に宛てた歌)

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