九州にいた、なんとかという兵隊の元締め(※注1)がいた。彼は、大根を万病の薬であると信じこんで、毎朝二本づつ焼いて、長いこと食べ続けていた。
ある日、警備員が館を留守をしているときに、敵が襲い込んできて取り囲まれてしまった。どうしたことか、館の中に見知らぬ兵隊が二人あらわれて、捨て身の体勢で戦ったために、敵をみんなやっつけてしまった。とても不思議なことだったので「どちらさんですか? いつもここに住んでいる兵隊さんではないようですが、このように戦ってくれるとは」と尋ねると「あなたがいつも信じて疑わず、毎日、毎朝、食べていた大根でございます」といって去っていった。
どんなことでも深く信じてさえいれば、こんなラッキーなことがあるのかも知れない。
■注
(※注1 「押領使」は地方公務員)